仏の教えを十分に研究してみると、大乗・小乗の二つの教えがあり、人の行いを定めたなかにもこの二つがあります。
大乗とは、自分の身をすてても他の幸いを願うものであり、小乗とは、自分だけよければ他のことはかえりみないというのです。
わが宗の人々は、みな大乗の教えを守り大乗の行いをせねばならない・・・。
伝教大師は、天台大師の教えを基本として、これに真言の法と、禅の学問と、そして大乗戒という人として守り行うべき道についての教えを加えたもので、この天台・真言・禅.戒の四つを合わせて、一つの天台宗をつくり上げました。
この天台宗が他のどの宗よりも日本化していたことは、第一に日本国家を護り鎮めるということを、王眼としていたことで、弟子の教育をするのにもこの目的のもとに教導して、国のため、人のためになる人間をつくるということが眼目だったそうです。
・・・以上の引用を通じ、最澄こと伝教大師の志の一端を理解されたことと思いす。
さて、その最澄が52歳の折、天台の確立と興隆を祈念し『天台宗法華宗年分度回小向大式』などを著し朝廷へ捧げました。
六条式・八条式・四条式はまとめて『山家学生式』と呼ばれる)を著し、蟻峨天皇に奏上・勅裁を請いました。
ところで、『山家学生式』とは、鎮護国家の大理想に燃えた最澄が、比叡山に大乗戒壇を築き、広く国民の指導にあたる青年学徒を養成するための指導理念や目標、さらには修業の諸規則をも定めた式文(箇条書きにした文)です。
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